感染症ファイル7【はしか】沖縄で大流行、ワクチン未接種世代は要注意
はしか(麻疹 Measles)
はしか患者が沖縄で急増して、厚生労働省が注意喚起していますね。
感染症の根絶というのはなかなか難しいのでしょうか。
体験談や能書きなんて不要、すぐに感染症ファイルを見たい方はコチラ
報道内容の詳細を載せておきます。
たった一人の感染者から一気に38人に感染が広がっています。
はしかの感染力の強さを物語っていすね。まだ増えそうです。
台湾から「輸入はしか」沖縄で感染拡大「三次感染」も
あと、琉球新聞のこちらではもっと具体的に紹介されています。
2007年の流行もそうでしたが、ワクチン接種が不十分な世代が狙われます。
今回も1回接種、または未接種とされる、20代~40代で感染が広がっています。
具体的には1977(昭和52)年から1990(平成2)年に生まれた人ですね。
沖縄 はしか流行中! 安心して旅行するための対策は?
ちなみに、小児科勤務の頃、1度だけはしかに遭遇しました。
幼稚園児くらいのお子様でした。
病院中がはしかが来た!!と大騒ぎになったので覚えています。
病院から、連絡を受けたときは、
さすがに薬局まで来られても困るので、隔離部屋を設定していただき、
そこで、投薬させていただきました。
ご批判はあるかと思いますが、あまり深く指導せずにそそくさと撤退しました。
子どもは点滴中で、かなりぐったり。兄弟もいました。
ワクチン打った記憶がないとのこと。
本当だとしたら、この母親の病識がちょっと怪しいです。
哀れ、兄弟で間違いなく感染するぞ、
はしかの感染力はすさまじい。
おかあさんからは、
『はしかって言われたんですけど、変な注射勧められるし、
ワクチン打ってくれないし、どうなってるのこの病院?』
みたいなこと言われました。
『免疫力を高める注射だと思います、あと潜伏期がありワクチンは手遅れだと思います。』
といっても、
『せんぷうき?何それ、
ワクチンで治したいという患者の希望は、無視されるのね。
ワケわからないわ・・・』
というワケのわからない保護者だったのを覚えています。
そもそもワクチンで治したいってどないやね~ん
あとで看護師さんに聞くと
『え、はしか?何それ、何騒いでんの?隔離?はぁ?』
みたいなマイペースで、病院スタッフが困惑したようです。
勧めた注射はやはりガンマグロブリン
ガンマグロブリンは、いろいろな種類のウイルスに対する抗体を混ぜたものです。
抗体のカクテルみたいなものですね
ガンマグロブリンを打つかどうかの話になったとたん、
『そんな大そうな注射いや、ワクチンを希望します』
とごねたらしい。兄弟で打つのにも、
はしかは潜伏期が長いので、ワクチンでは手遅れの場合が多いです。
ただ、この人の場合、完全に感染して症状出てるのにワクチン打てと。
しかも、
『患者には治療を選ぶ権利があります、インフォームドコンセントです。』
と、完全にインフォームドコンセントの意味をはき違えた、
説明と同意ならぬ、説明聞かない、同意しない厄介なお方だったとのこと。
もう言ってることよくわかりません。
ということで、出たのは解熱剤のみ。
その後、極めて心配してたんですが、回復したようです。
めでたしめでたし・・・ですがこのお母さん心配です。
他のワクチンは打ててたんだろうか・・・
疫学データ
原因・・麻疹ウイルス
感染経路・・・空気感染・飛沫感染・接触感染など多彩、ヒトからヒトへ感染
感染力・・・感染率90%、発疹前後4日間は感染性あり
流行・・・春~夏に流行
好発年齢・・・約半数が2歳以下で、1歳にピークがある
症状
・ 潜伏期 : 10~12日、カタル期→発疹期→回復期へと続く
・ カタル期 : 3~4日、
高熱・咳・鼻汁・結膜炎症状が出現、
その後2~3日で頬粘膜にコプリック斑(白色の小斑点)出現
・ 発疹期 : 5~6日
一旦解熱するが再び発熱する。
顔・体から手足に向かって発疹が広がる
・ 回復期 : 発疹は出現した順序で消退する。回復期2日目頃まで感染力がある。
・ 合併症 : 中耳炎・肺炎・脳炎などに注意する
・ 赤字は3つの診断基準 青字は診断のための有力な所見
治療法
・ 特別な治療法はなく、安静・栄養・水分補給などの対症療法が中心です
・ 高熱・下痢には電解質補液『オーエスワン』などを飲ませて脱水を防止します
・ 細菌性の合併症を起こしたときは抗生剤を投与します
・ 中耳炎は5~15%に見られる最も多い合併症です
・ ワクチンは95%以上に有効なので、予防が大切です
生活上の注意
・ 学校保健法により解熱後3日が経過するまでは出席停止
・ 高熱が続くときは受診しましょう。二次感染の疑いがあります
・ 麻疹の2大死因は肺炎と脳炎であり、後遺症が残る場合もあります
ポイント
2007年の流行は、予防接種を控えたり、2回接種しなかった人が多かったためとされます。
2006年4月に予防接種法が改正され、2回目の接種が可能になりました。
予防接種は、1期(生後12~23ヶ月)と2期(小学校就学前の1年間)に行います。
はしか患者が沖縄で急増して、厚生労働省が注意喚起していますね。
感染症の根絶というのはなかなか難しいのでしょうか。
体験談や能書きなんて不要、すぐに感染症ファイルを見たい方はコチラ
報道内容の詳細を載せておきます。
たった一人の感染者から一気に38人に感染が広がっています。
はしかの感染力の強さを物語っていすね。まだ増えそうです。
台湾から「輸入はしか」沖縄で感染拡大「三次感染」も
あと、琉球新聞のこちらではもっと具体的に紹介されています。
2007年の流行もそうでしたが、ワクチン接種が不十分な世代が狙われます。
今回も1回接種、または未接種とされる、20代~40代で感染が広がっています。
具体的には1977(昭和52)年から1990(平成2)年に生まれた人ですね。
沖縄 はしか流行中! 安心して旅行するための対策は?
ちなみに、小児科勤務の頃、1度だけはしかに遭遇しました。
幼稚園児くらいのお子様でした。
病院中がはしかが来た!!と大騒ぎになったので覚えています。
病院から、連絡を受けたときは、
さすがに薬局まで来られても困るので、隔離部屋を設定していただき、
そこで、投薬させていただきました。
ご批判はあるかと思いますが、あまり深く指導せずにそそくさと撤退しました。
子どもは点滴中で、かなりぐったり。兄弟もいました。
ワクチン打った記憶がないとのこと。
本当だとしたら、この母親の病識がちょっと怪しいです。
哀れ、兄弟で間違いなく感染するぞ、
はしかの感染力はすさまじい。
おかあさんからは、
『はしかって言われたんですけど、変な注射勧められるし、
ワクチン打ってくれないし、どうなってるのこの病院?』
みたいなこと言われました。
『免疫力を高める注射だと思います、あと潜伏期がありワクチンは手遅れだと思います。』
といっても、
『せんぷうき?何それ、
ワクチンで治したいという患者の希望は、無視されるのね。
ワケわからないわ・・・』
というワケのわからない保護者だったのを覚えています。
そもそもワクチンで治したいってどないやね~ん
あとで看護師さんに聞くと
『え、はしか?何それ、何騒いでんの?隔離?はぁ?』
みたいなマイペースで、病院スタッフが困惑したようです。
勧めた注射はやはりガンマグロブリン
ガンマグロブリンは、いろいろな種類のウイルスに対する抗体を混ぜたものです。
抗体のカクテルみたいなものですね
ガンマグロブリンを打つかどうかの話になったとたん、
『そんな大そうな注射いや、ワクチンを希望します』
とごねたらしい。兄弟で打つのにも、
はしかは潜伏期が長いので、ワクチンでは手遅れの場合が多いです。
ただ、この人の場合、完全に感染して症状出てるのにワクチン打てと。
しかも、
『患者には治療を選ぶ権利があります、インフォームドコンセントです。』
と、完全にインフォームドコンセントの意味をはき違えた、
説明と同意ならぬ、説明聞かない、同意しない厄介なお方だったとのこと。
もう言ってることよくわかりません。
ということで、出たのは解熱剤のみ。
その後、極めて心配してたんですが、回復したようです。
めでたしめでたし・・・ですがこのお母さん心配です。
他のワクチンは打ててたんだろうか・・・
ということで、感染症ファイルです
疫学データ
原因・・麻疹ウイルス
感染経路・・・空気感染・飛沫感染・接触感染など多彩、ヒトからヒトへ感染
感染力・・・感染率90%、発疹前後4日間は感染性あり
流行・・・春~夏に流行
好発年齢・・・約半数が2歳以下で、1歳にピークがある
症状
・ 潜伏期 : 10~12日、カタル期→発疹期→回復期へと続く
・ カタル期 : 3~4日、
高熱・咳・鼻汁・結膜炎症状が出現、
その後2~3日で頬粘膜にコプリック斑(白色の小斑点)出現
・ 発疹期 : 5~6日
一旦解熱するが再び発熱する。
顔・体から手足に向かって発疹が広がる
・ 回復期 : 発疹は出現した順序で消退する。回復期2日目頃まで感染力がある。
・ 合併症 : 中耳炎・肺炎・脳炎などに注意する
・ 赤字は3つの診断基準 青字は診断のための有力な所見
治療法
・ 特別な治療法はなく、安静・栄養・水分補給などの対症療法が中心です
・ 高熱・下痢には電解質補液『オーエスワン』などを飲ませて脱水を防止します
・ 細菌性の合併症を起こしたときは抗生剤を投与します
・ 中耳炎は5~15%に見られる最も多い合併症です
・ ワクチンは95%以上に有効なので、予防が大切です
生活上の注意
・ 学校保健法により解熱後3日が経過するまでは出席停止
・ 高熱が続くときは受診しましょう。二次感染の疑いがあります
・ 麻疹の2大死因は肺炎と脳炎であり、後遺症が残る場合もあります
ポイント
2007年の流行は、予防接種を控えたり、2回接種しなかった人が多かったためとされます。
2006年4月に予防接種法が改正され、2回目の接種が可能になりました。
予防接種は、1期(生後12~23ヶ月)と2期(小学校就学前の1年間)に行います。