コツソの部屋

骨粗鬆症マネージャーとして病院勤務しております。骨折を防ぐための生活習慣や、治療薬、サプリメント、食べ物などについて情報発信していきたいと思います。宜しくお願いします。

ヘルパンギーナ My感染症file-5

ヘルパンギーナ(Herpangina)



小児科勤務の頃、頻繁に遭遇しました。

発熱が急激ですので、お母さんはびっくりするようです。

今年の秋~冬にかけて、娘が5回ほど高熱出しましたが、

そのうち一つがヘルパンギーナでした。



感染は11月下旬頃、一気に39度突破しました。

おっ、来たな?

いっちょまえにインフルエンザなんぞもらってきたか?

なんて思い、受診したら喉を見られた時点ですぐインフルエンザ否定、

検査もなく、特徴的な喉の赤みからヘルパンギーナの診断でした。

うちの娘は流行に乗り遅れてるなぁなんて思ってると、すぐに解熱。

発熱中も普段通り元気でした。

いや、39度超えたときは少しくたばったか・・・

38度台くらいではものすごい熱気を発散させながら、

かつ、酔っぱらいのような千鳥足ながらも暴れ回ってました。



急熱・元気・すぐ解熱



もちろん個人差はありますが、

これがうちの子のヘルパンギーナの特徴でした。



難儀したのは、喉が痛くて食べれないこと。

赤ちゃんは言葉を発しませんので、症状がわからないと言いますが、

「こんなものあたちの喉通らないわよ、ちょっとは察しなさい」

と、かなり明確に、姫はのどの痛みを目で訴えられます。

これに関しては喉ごしのよいゼリーなどを用意し、

姫のご機嫌を取りながら食べさせるということで、

苦労しながらもクリアしました。



疫学データ



原因・・原因ウイルス多い、主にコクサッキーA群

感染経路・・・飛沫感染、経口(糞便)感染

感染力・・・急性期に中程度、回復後2~4週間は糞便中にウイルス排泄

流行・・・5月~8月

好発年齢・・・主に4歳以下



症状



・ 潜伏期 : 2~4日

突然の高熱に続き、のどの奥に発赤・水ぶくれができる

手足口病と違い、手足に発疹はできず、のどの水疱もより奥に見られる

・ 合併症 : 無菌性髄膜炎、心筋炎など



治療法



・ 対症療法のみです

・ 発熱時に「カロナール細粒」「アンヒバ坐剤」などを使います

・のどの痛みによる拒食・哺乳障害・脱水に注意が必要です

 (脱水予防にオーエスワンを飲ませてあげましょう)



生活上の注意



・ 熱性痙攣を起こしたことがある場合は高熱に注意しましょう

・ 手洗いを徹底し、排泄物に注意しましょう

学校伝染病に指定→症状が消え、2日経てば出席可能

・口の中が痛むときは、熱いもの。刺激のあるものは避けましょう



ポイント



夏季に流行する急性ウイルス性咽頭炎、いわゆる夏風邪です。

大部分は軽度です。

高熱が4日以上続く時、口の痛みにより飲食できない時は再受診しましょう。