コツソの部屋

骨粗鬆症マネージャーとして病院勤務しております。骨折を防ぐための生活習慣や、治療薬、サプリメント、食べ物などについて情報発信していきたいと思います。宜しくお願いします。

プール熱 My感染症file-6

咽頭結膜熱 pharyngoconjunctival fever



小児科勤務の頃、頻繁に遭遇しました。

発熱で受診したときに、よく検査されますが、

今のところまだ陽性が出たことはありません。

感染していても軽症で済んでいるのかもしれません。



夏に風邪をひいて、発熱があれば、

発熱で受診時に喉の赤み、目の充血を必ずチェックされます。

その後、喉に棒を突っ込まれて、確定診断、はい・アデノ

という流れです。

症状が特徴的ですのでわかりやすいですね。

症状の出方は人それぞれですが、

同じ夏風邪のヘルパンギーナは、一般に目の充血は出ませんので、

このあたりで鑑別可能です。

ヘルパンギーナについてはこちらをご参照ください



マイコプラズマほどではありませんが、

潜伏期が長いのが特徴です。

マイコプラズマについてはこちらをご参照ください。

疑わしい症状が出たら、潜伏期の時間(1週間弱)の時間を考慮して、

家族内や保育園の感染源や、その後兄弟に移る時期を想定できます。



疫学データ



原因・・・アデノウイルス

感染経路・・・飛沫感染接触感染、空気(糞便)感染

感染力・・・強い、第二種学校伝染病

流行・・・主に6~8月だが近年は四季を通し見られる

好発年齢・・・5才以下が約6割



症状



・ 潜伏期 : 5~6日

・ 文字通り咽頭』と『結膜』と『熱』の症状が出ます

・ 高熱(4~7日)、喉の痛み(扁桃腺炎など)、結膜炎(目の充血・目やに)

・ 合併症 : 無菌性髄膜炎、心筋炎など



治療法



・ 検査法 : 咽頭拭い液を綿棒で取り検査(15分程度)

   (発熱初日と4日目以降は検出しにくい)

・ 発熱時には「カロナール細粒」「アンヒバ坐剤」などを使います

・ 脱水予防に「オーエスワン」を飲ませてあげましょう

・ 結膜炎には「クラビット点眼」など抗菌目薬を使います(ウイルス性には無効))



生活上の注意



・ 学校保健法により、回復しても2日間は出席禁止

・ ウイルスが長く体内に留まるため、3週間はプールを休みましょう

・ 予防のために、水泳後のシャワー・手洗い・うがい・洗顔を心がけましょう



ポイント



プール熱の名前は、プールでの感染が多く見られることに由来します。

感染力が強く、食器・タオルを共用したり、くしゃみを受けたりすることでも感染します。

38度以上の高熱が3日以上続くときは、プール熱の疑いがあるので受診しましょう。